遠隔操作事件で片山容疑者起訴へ 弁護人は不起訴求める-朝日新聞(2013年03月22日)

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パソコン(PC)を遠隔操作して犯罪予告をしたとされる事件で、東京地検は22日にも、IT会社員の片山祐輔容疑者(30)をハイジャック防止法違反(航空機の運航阻害)や偽計業務妨害などの罪で起訴する方針を固めた。弁護人の佐藤博史弁護士は21日、不起訴処分を求める意見書を東京地検に提出した。

片山容疑者は、大阪の男性のPCを遠隔操作し、(1)昨年8月に日本航空にメールを送り、旅客機を引き返させた(2)昨年7月に大阪市のサイトに大量殺人予告を書き込み、警察官らの業務を妨害した――とする疑いで、今月3日に警視庁などの合同捜査本部に再逮捕されている。この2事件に加え、愛知の会社のPCからネット掲示板に殺人予告を書き込んだとする威力業務妨害罪でも起訴されるとみられる。

捜査本部は今後、三重の男性のPCを操作して伊勢神宮爆破予告を送ったとする威力業務妨害容疑でも再逮捕する方針。

片山容疑者は21日に東京地裁で開かれた勾留理由を開示する法廷で「遠隔操作ウイルスを作ったり使ったりしたことはない。嫌疑をかけられ、困惑している」と説明。米国のサーバー内に残っていたウイルスが派遣先のPCで作られたとされることには「心当たりがない」と述べた。冨田環志裁判官は「罪証隠滅や逃亡の恐れがある」と勾留理由を述べた。