遠隔操作ウィルス事件続報 報道されない容疑者側の言い分から見えてくること-ビデオニュースドットコム(2013年02月23日)

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遠隔操作ウィルス事件で逮捕された片山祐輔容疑者を弁護人を務める佐藤博史弁護士が、2月21日、片山氏との接見後に記者会見に応じた。片山氏と事件を結びつける決定的な証拠は何一つ示されていないとして誤認逮捕を主張する佐藤氏は、捜査手法の問題点や事件への疑問を語った。

佐藤氏によると、警察は片山氏の自宅の鍵をあずかり、家に自由に出入りできる状態にあるという。また、片山氏の母親から聞いた話として、自宅前にメディアが押しかけ自由に動けない氏の母親のために、警察は日用品の買い出しなどの手助けをする一方で、母親に対して片山氏と親子の縁を切ると書かれた調書への署名を求めてきたという。佐藤氏によると母親はこの要求を断ったという。
4人が誤認逮捕され、うち2人に嘘の自白が強要された遠隔操作ウィルス事件では、警察が容疑者の一人の父親に対して、親子の縁を切るとの調書に署名させるなどして、容疑者を嘘の自白に追い込んだことが批判されている。

また佐藤弁護士は、ウィルスのデータが保存されたメディアが埋め込まれた首輪を片山氏が猫に着けたことが疑われている点について、片山氏が江ノ島を去った1月3日の午後3:30以降にその猫が首輪をつけていない写真が見つかれば、片山氏無実の決定的な証明になるとして、写真の提供を呼びかけた。1月3日の午後に片山氏が猫と接触した江ノ島の山頂付近では、大道芸が行われており、多くの観衆が写真撮影をしていたという。

佐藤博史弁護士は、冤罪となった足利事件で菅谷利和さんの弁護人としてDNAの再鑑定を求め、再審で無罪を勝ち取ったことで知られる。