少年法改正諮問 厳罰化追うだけでいいか-西日本新聞(2012年9月19日) http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/324784

罰則強化を訴える思いは理解できる。厳しい姿勢で罪と向き合わせることは、少年の更生を図るうえでも大事である。しかし、それだけで再発防止や少年の更生を成就することは難しかろう。

被害者団体からは、家庭裁判所の審判で被害者や家族が少年に直接質問できる制度を求める声が上がっている。被害者側の「苦しく悲しい思い」を直接聞くことは、長い目で見れば少年の更生にも資するはずだという。検討に値する。

保護司活動を支えることも大切だ。少年院を退所した少年の社会復帰支援は、社会全体で考えるべきことである。

少年法の理念を生かし、どうすればいいか。厳罰化だけでなく、幅広い視点で少年事件と向き合う必要がある。