BOY A 【予告編】

映画『BOY A』
2008年11月公開 http://www.boy-a.jp/
渋谷シネ・アミューズほか全国順次ロードショー

幼い頃に犯した罪によって社会から隔離されて生きてきた24歳の若者が、名前を変えて、社会へ戻る。
そのとき、彼は何を思い、動揺し、そんな彼にソーシャルワーカーはどう寄り添うのか。
名前を変え、過去を無かったことにしなければ生きられない社会の中で、人は生きなおすことが本当にできるのか。社会がどのようであれば、彼を受けとめることができるのか…。

そういったことを改めて考えさせてくれるイギリス映画『BOY A』が、本年11 月より順次全国で公開される。


パンフレットの冒頭には、以下のように記されている。

映画『BOY A』で、私たちがやろうとしたことは、原作同様、観客に、彼が何をしたかを具体的に知る前に、まず彼という人間に出会ってもらうことでした。そして彼と感情の旅をしてもらいながら、彼が過去に何をしたのかを少しずつ明らかにしていく。はたして過去を知ることで、それまで彼について感じていたことは変わるのか。それがこの映画にとって最も大切な点です。ですからどうぞ、先入観をすてて、主人公の青年を見てください。


罪を犯して生きなおしていく彼も、寄り添うソーシャルワーカーも、被害者家族も、社会を構成する人々も、みんなが結局は小さな「ひとり」であり、不安や未熟さや矛盾を抱えて生きている。
その様々なかたちの不安定さを、社会がどうあれば、少しでも安定感へと繋げていけるのか…。
そのようなことを考えるよい機会になると思います。観た人と話しあいたいという気持ちになりました。

(子どもと法21『子どもと法・21 通信 2008年9月号 通巻93号』から転載)