【政界地獄耳】3月に政変の兆し 岸田内閣の支持率は政権発足以来最低に - 日刊スポーツ(2024年2月21日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402210000036.html

★17、18の両日に毎日新聞世論調査で岸田内閣の支持率は、1月27、28日実施の前回調査(21%)より7ポイント減の14%で岸田政権発足以来最低となった。今までは岸田の失政が批判の的だったが、今年に入って政治とカネ、裏金問題は自民党内に反省の色や自浄能力のなさに国民の怒りが爆発しているといっていい。首相・岸田文雄は国会答弁を見てもわかるようにのんきに構えているが、さすがに焦りを感じているのだろう。開催をぐずっていた衆院政治倫理審査会も開かないわけにはいかなくなり、野党の要求する聞き取り調査を行った51人すべての衆院議員に対し、出席をさせ説明させる方針だ。

★政治とカネの質問に明け暮れた予算委員会を緩和させようと、文科相盛山正仁の旧世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係で時間稼ぎしようとすれば、官房長官林芳正や岸田自身と教団との関係まで話が広がりかけたが、20日文科相不信任案否決でいったん落ち着く。この後は予算成立と政倫審のゆくえとなるが、20日現在出席する意向を示しているのは旧安倍派座長・塩谷立と旧二階派事務総長・武田良太の2人だけという。みんなで断れば逃げ切れるとでも思っているのだろうか。一部報道では、元幹事長・二階俊博は「呼べるものなら呼んでみろ」「失礼だ」と不快感を示しているというが、こちらも離党に追い込まれて4月の補選でいろいろ画策しているという情報もある。

★19日、立憲民主党小沢一郎はX(旧ツイッター)で「自民は楽しみ、国民は苦しむ。自民は豊かに、国民は貧しく。自民は脱税、国民は納税。自民に甘く、国民に厳しく。自民は明るく、国民は暗く。そんな自民をまだ笑って支持するなら、国民にはますます厳しく醜い国になる」とし、「普通なら政権交代が当たり前の腐敗政治。国民が怒らなければ、国が壊れてしまう」と憂いた。ここまで追い込まれた自民党が乗り切れるのは、国民が自民党に甘いからだろう。来月に政変があるとすれば、それは国民が主役でなくてはならない。(K)※敬称略

 

<視点>「政治とカネ」裏金事件 違和感だらけの派閥 政治部・近藤統義 - 東京新聞(2024年2月21日)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/310469

自民党の派閥の多くが解散を宣言した。半年前に政治部に異動してきたばかりで、特段の感慨はない。その短い間に抱いた違和感を、反省も込めて記録しておきたい。

政治資金パーティーを巡る裏金事件で、派閥の所属議員らが一斉に立件された先月19日。岸田派が説明の場を設けるというので、議員会館の一室に向かった。テレビカメラはなしで、会場に入るのは岸田派の取材を担当する記者だけ。派閥幹部は冒頭、さらりと口にした。「記者懇(談)という形でお願いします」。違和感その1だ。

「懇談」とはすなわち、懇(ねんご)ろな会談。記者会見とは性格が異なり、発言者を特定せずに報じる場合もある。永田町や霞が関でよくある取材形式だが、事件の重さに照らせば懇談はないだろう。始まってみれば、質疑を重ねる会見と同じ形になったものの、世論に向けて丁寧に説明しようという意識は希薄に感じた。

違和感その2。岸田派の元会計責任者は2018年からの3年間で、約3000万円のパーティー収入を政治資金収支報告書に記載しなかった。立派な虚偽記入罪だ。だが、幹部はこう言った。「いわゆる裏金に該当するものはありません」。頭がくらくらした。

その説明はこうだ。岸田派はお金を全て預金口座で管理している。収入も支出も全て口座に記録がある。不記載だった収入も口座に残っている。だから、裏金とは言わない―。私的に流用したり、自由に使えるよう不正にため込んだりしたのとはわけが違うと主張したいようだった。

裏金の定義は一つではない。ただ、いま問われているのは政治資金規正法の違反である。「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われる」ための法律だ。私たちの監視の目が及ばないお金は「表」か「裏」か。答えは明白ではないか。

最後に違和感その3。これが最も大きいかもしれない。

昨年10月から岸田派の担当になった。所属議員たちは週に1度集まり、昼食をともにしながら意見交換する。貴重な取材機会の一つで、会合後に弁当が余っていれば記者にも回ってくる。代金は派閥持ち。初めは面食らった。

居心地の悪さを感じつつ、うな重やすき焼き弁当を食べながら議員の話を聞いたこともある。政界の文化と言えば聞こえはいいが、世間の目にはどう映るだろう。こうした関係性のもとで、政治資金のずさんな取り扱いを見抜けなかった。今となっては自分の行動も甘かった。

ある世論調査では国民からの信頼感が最も低い機関・団体が国会議員、それに次ぐのがマスコミだ。「政治とカネの問題を是正することは政治文化を変えること」。政治資金に詳しい専門家のこんな言葉も聞いた。その文化を形作るのは有権者であり、メディアでもある。政治の信頼を取り戻す道筋をともに考え続けたい。